研究内容

小児科の専門領域部門ごとに、
独立して研究を行うだけでなく、
研究テーマによっては、
相互に協力し合って
研究を進めています。

免疫・アレルギー・感染部門

免疫・アレルギー・感染部門は、免疫・アレルギー疾患の病態解析や、新規の診断・治療法の開発をめざした研究を行っています。食物アレルギーの動物モデルを用いた基礎研究から、皮膚炎の持続が食物アレルギーの重症化につながること、また皮膚炎を改善させると症状が良くなる事を見出しました(Kawasaki A, Allergy. 2018)。また食物アレルギーの患者さんの治癒過程における変化について、臨床研究を行っています。気管支喘息に対しては、重症度やフェノタイプ別の治療管理法を確立するために、モストグラフによる呼吸機能測定や呼気中NO測定以外に、非侵襲的バイオマーカーの開発とその応用を検討しています。また、気管支喘息における気道上皮細胞の役割を解析し、喘息の発症機序の解明と予防法の確立などを研究しています。
免疫・感染症分野では膠原病、炎症性腸疾患、自己炎症性疾患、脳炎・脳症において、血清・髄液中サイトカイン測定、フローサイトメトリーによるリンパ球サブセット解析などを行い、診断や病態の解明と、治療選択など臨床への応用を試みています。

  • 免疫・アレルギー・感染部門/研究内容
  • 免疫・アレルギー・感染部門/研究内容
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血液・腫瘍部門

当院は、日本小児がん研究グループ(JCCG)の一施設として、種々の小児がんに対する臨床治療研究に参加しています。JCCGとは、2014年12月に小児がん治療・研究を専門とする100以上の大学病院、小児病院、総合病院(小児血液・がん専門研修施設)の専門家が結集し発足した、オールジャパンに立脚する臨床研究グループです。
2025年12月に血液・腫瘍を専門とする梅田雄嗣教授が着任したことに伴い、当部門では現在、最先端の小児がん研究を強力に立ち上げているところです。基礎・開発研究の面では、小児がん等の患者検体を用いたマルチオミックス解析や、患者由来がん組織移植(PDX)マウスを用いた先進的な研究体制の構築を進めています。一方、臨床面においては、未承認の抗がん剤を用いた造血細胞移植の医師主導治験をすでに開始しており、難治性疾患に対する新たな治療選択肢の確立に向けた取り組みを実践しています。また、従来からの取り組みとして、小児の難治性固形腫瘍の治療成績向上を目指した腫瘍局所に薬物を効率的に輸送するシステムに関する研究も行っています。血液疾患については、フローサイトメトリー法による自己免疫性好中球減少症の診断と共に、病態に関する研究も行っています。本疾患は、乳幼児にみられる後天性の好中球減少性疾患です。診断後2年以内に90%は自然に治る疾患と報告されています。しかし、その一方で重症先天性好中球減少症などの他の免役不全症との正確な鑑別が極めて重要となります。 当院は、小児血液・がん専門医研修施設の認定を受けています。Oncologic emergency への対応、血液・骨髄標本の鏡検トレーニング、化学療法中の感染症をはじめとした全身管理、小児がんのお子さんや御家族に病状や検査結果を伝える説明方法、外科系診療科・放射線科・病理部と連携したチーム医療などを研修することが可能です。
  • 血液・腫瘍部門/研究内容
  • 血液・腫瘍部門/研究内容

代謝・内分泌部門

代謝分野では、質量分析技術を用いた先天代謝異常症の診断に関する研究を、長年にわたり行っています。タンデムマス法を用いた新生児マススクリーニングに関しては、研究として全国に先駆けて開始し、診断実績を積み重ねてきました。これが、現在のスクリーニング体制につながっています。現在、小児科代謝検査部門が全国のスクリーニング陽性例の確定診断や、検査の精度管理などの役割を担っています。さらに、様々な症状から先天代謝異常症が疑われる患者さんの化学診断を行っており、遺伝子解析も含めた確定診断システムの構築を目指した研究を行っています。詳細は「タンデムマススクリーニング」のページをご覧下さい。内分泌分野では、1型糖尿病や低身長症などの疾患の治療成績向上を研究テーマとして活動しています。また、患者の療養支援活動も積極的に行っています。

  • 代謝・内分泌部門/研究内容
  • 代謝・内分泌部門/研究内容
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神経・発達・心理部門

小児神経・筋疾患、神経発達症の病因・病態の解明、有用な診断法の開発と、有効な治療や療育法の開発に関する研究を実施しています。研究では、科学研究費補助金などの援助を受けて、小児の神経発達症の病態解明や診断に有用なバイオマーカーの開発、限局性学習症の早期診断と介入方法の試み、神経発達症とその家族(特にきょうだい)に対する有効な支援方法の開発、小児同胞例を対象とし非線形解析を用いた神経発達症における脳内神経ネットワーク障害の解明、自閉スぺクトラム症児における睡眠障害、てんかんと睡眠との関連、等を行っています。臨床では、福井県で唯一の日本小児神経学会小児神経専門医研修認定施設として、希少疾患や難治性疾患の診断や治療を行っています。また、福井県内の小児神経専門医を志す若手医師育成や専門的な指導を行うために、小児神経に関する画像、脳波、心理・神経発達症の勉強会を定期的に開催しています。さらに、公立小浜病院、市立敦賀病院や福井県こども療育センターで小児神経・発達の専門外来を開設し、福井県内の小児神経の専門的診療ネットワークを構築しています。神経発達症に関しては、附属病院子どものこころ診療部、平谷こども発達クリニック、福井県こども療育センター、教育機関や行政機関と連携を取りながら、神経発達症の診断、治療や専門医師の育成に力を注いでいます。

  • 神経・発達・心理部門/研究内容
  • 神経・発達・心理部門/研究内容
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未熟児・新生児部門

未熟児・新生児部門では、新生児の治療成績の向上を目指して、日々の診療から問題点を抽出し、臨床研究を主に行っております。現在は、代謝・内分泌部門と協力して、胎児期から新生児期のアミノ酸・脂質代謝に着目し、新生児関連の代謝・内分泌学的合併症の病態解明、およびその予防のための栄養法の開発に取り組んいます。また病的新生児の水・電解質調節の病態生理の解明、早産児の腸管発育の評価法の開発、早産児における慢性腎臓病の早期発見法の開発にも取り組んでいます。後遺症なき発育の追求に力を注いでおります。

  • 未熟児・新生児部門/研究内容
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大学院について

当科では、大学院への進学を積極的にサポートしています。多くのスタッフは、社会人大学院生として臨床を行いながら、大学院に進学します。講義などで研究に必要な基礎知識を学びながら、研究テーマを決定し計画を立てていきます。研究テーマは、各自の希望するサブスペシャリティにも応じて選択できます。基礎研究教室とのコラボレーションも相談できます。月1回の院生カンファレンスでは、梅田教授と大学院生・指導医が集まります。実験報告や抄読会を通じて、互いの研究領域から新しいアイデアが生まれることもあります。在学期間中には実験に集中するため、入院患者さんの担当を持たない臨床フリーの期間も設定できます。

  • カンファレンス
  • カンファレンス
  • 実験
  • 実験
  • 実験
  • 実験

主要研究テーマ

  • 末梢血線維細胞による気道リモデリング機序の解析と臨床応用
  • 食物アレルギーにおける抗原特異的IgDの役割の解明
  • 食物アレルギーの耐性獲得機序の解明と新規治療法の開発
  • 動物モデルを用いた食物アレルギーの病態解明と予防法の確立
  • 新生児食物誘発蛋白胃腸炎におけるバイオマーカーの探索
  • 小児気管支喘息患者に対する病態解析・予後予測バイオマーカーの開発
  • 気道上皮における小胞体ストレス応答が気管支喘息の病態に与える影響
  • タンデム質量分析新生児マス・スクリーニングの精度向上法開発と有用性の研究
  • 自閉症児のきょうだいに対する有効な支援方法の開発に関する研究
  • 発達障害児の認知・脳機能の解明と教育・医療連携支援システムの開発
  • 早産低出生体重児の潜在的ビオチン・カルニチン欠乏症の早期診断法と予防法の確立
  • 胃粘膜保護剤を用いた気管支肺異形成の新規予防戦略
  • 未熟児における新たな腸管発育評価法の確立と腸保護戦略
  • 早産児の慢性腎臓病発症を予測する新たなバイオマーカーの開発
  • 早産児の上腕骨皮質厚と未熟児骨減少症リスク因子の関連性
  • 早産児の生後早期電解質異常のリスク因子に関する研究

福井大学医学部小児科学

福井大学医学部
病態制御医学講座
小児科学

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